樋野興夫ブログ 「がん哲学学校」

第244回「がん哲学学校」
ぶれる時代の人材育成 〜 私らしく生きる 〜

2018年04月02日


筆者が、代表世話人を務める「お茶の水がん学アカデミア 第142回集会」(順天堂大学に於いて)に参加した。今回は、丸山玲緒先生(がん研究会
がん研究所 がんゲノムプロジェクト)の『乳がんにおける エピゲノム不均一性の解析の試み』と近藤科江先生(東京工業大学 生命理工学院
生命理工学系ライフエンジニアリングコース)の『in vivo 光イメージングを用いた
がん治療標的の探索』の講演であった。日進月歩の学問の最先端の学びは、本当に勉強になった。

筆者が、委員長を務める「アスベスト・中皮腫外来推進委員会」に出席した(順天堂大学に於いて)。2005年の「クボタ・ショック」の直後、わが国で初めて順天堂大学に「アスベスト・中皮腫外来」を開設し、現在も進めており
延べ外来来訪者数は 6400人を超えている。「アスベスト・中皮腫外来」を通じて、医療者と患者の「対話」の重要性を再認識し、がん研究で得られた科学的思考を持って、がんに哲学的な考え方を取り入れていくという立場で
医療現場と患者の間にある「隙間」を埋め、対話の中で病気の不安や悩みの解消を図るために、 2008年に「がん哲学外来」を、順天堂大学病院内で
開設した。「がん」を市民1人1人が正しく理解し、患者の視点に立った「がん医療」が実現し、「がんと共存し、がんになっても安心して暮らせる社会の到来」が人類の課題であろう。
事業推進委員会副委員長を務める筆者は、『文部科学省 基礎研究医養成活性化プログラム「福島—関東
病理—法医連携プログラム「つなぐ」新入生オリエンテーション」』(東京大学に於いて)に出席した。「基礎研究医養成活性化プログラムニュースレター」編集を担当する筆者は編集後記『ぶれる時代の人材育成
〜「真の病理・法医学者の役割・使命」〜』に、『「病理・法医学」は、顕微鏡を覗きながら、大局観を持つことが求められる分野でもある』と記述した。

名古屋地区で、がん患者さんを支える、がん哲学外来メディカルカフェ コミュニテイ5団体による『合同シンポジウム2018 〜 がん哲学外来
〜』(名古屋)での講演に赴いた。会場は満員であった。国立がん研究センター名誉総長:堀田知光先生、『全国初
中学生カフェ「どあらっこ」を同世代の仲間と開設』した中学生らによる、パネルデスカッション『私らしく生きる』には、感動した。

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第243回「がん哲学学校」
「国際教養・国際性・国際人」の学びの時 〜「Cancer & Mindfulness」〜

2018年03月26日


筆者は、昨日は、Michigan State University College of Human Medicineの病院での講演「Asbestos-related
mesothelioma」、今日は、Grand Valley State Universityで「Cancer & Mindfulness ~ The spirit of the Philosophy of Cancer ~」の講演に赴いた(主催: Grand Valley State University / Office of Multicultural Affairs;後援: Asian Faculty mad Staff Association, Asian Student Union, Campus Interfaith Resources, Delta Phi Lambda, East Asian Studies, Division of Inclusion and Equity,Kiekhof College of Nursing, Milton E. Ford LGBT Resource Center, Modern Languages and Literatures-French, University Libraries, Office of the Vice Provost for Health, and WGVU Public Media)。質問にも大いに感激した。

「Office of Multicultural Affairs」の「"KAKEHASHI Project -The Bridge for Tomorrow-" 」(“かけはし”プロジェクト( USA-Japan) のスタッフの方が、企画・司会をされたので、講演の中では、特に、「Under -Secretary General of the League of Nations (1920-1926)」であった「新渡戸稲造」について多くを語った。「How Would He Describe The Soul of Japan」を、氷河を示しながら説明した。

•The iceberg as we see it
 – 10%
・ Changing
・ Temporary
•What’s under the surface
 – 90%
• Unchangeable
• Beliefs
• Traditions
また、「桜、武道、茶道」の写真を示しながら、「Has it changed since the time of Nitobe ?」、「Implications of the soul in interactions in Japan」についても語った。新鮮な、「国際教養・国際性・国際人」の有り様の学びの時となった。まさに、「Recognizing the past〜Looking forward to the future〜」の時である。

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第242回「がん哲学学校」
アメリカ講演:「Asbestos-related mesothelioma」&「Cancer & Mindfulness」

2018年03月18日


『吉田富三記念 福島がん哲学外来』(福島県立医大臨床腫瘍センター)に赴いた。福島県出身で「吉田肉腫」&「腹水肝癌」の発見などで世界的に知られ、文化勲章を受けた福島県出身の病理学者:吉田富三 (1903-1973) を記念して2009年に開設された。『福島県出身の世界的病理学者 吉田富三博士を記念して、吉田博士の孫弟子 樋野興夫先生と「福島がん哲学外来」を開設いたしました。患者さんの思いや日常生活の悩みを受け止め、じっくりと対話する“心の診療室”です。がんにまつわる悩み・不安を持って生きる患者さんとそのご家族の受診をお勧めします。』 と紹介されている。筆者の癌研時代の恩師:今は亡き菅野晴夫先生は、吉田富三の愛弟子で、菅野先生の下で「吉田富三生誕百年記念事業」を行ない、多くを学んだ。吉田富三は、1930年代、ドイツ留学中に「中皮腫の病理解剖」の報告を発表している。筆者は、今週、アメリカの病院で「Asbestos-related mesothelioma」、翌日は、州立大学で「Cancer & Mindfulness ~ The spirit of the Philosophy of Cancer ~」の講演である。人生 不思議である。

『小江戸がん哲学外来』(埼玉医科大学総合医療センター ブレストケア科)に赴いた。『がんになったとき、再発したとき、あるいは病気が悪化したとき、死への不安が突然間近に迫ってきます。そして今後どうしたらよいか、どう生きたらよいのか、道がみえなくなってしまいます。そのようなとき、医療者が十分に向き合って手を差し伸べられることが理想だと考えています。「がん哲学外来」は、“対話”によって生きることの根源的な意味を考え、ご自身の人生を自分らしく生きていただくために行う支援の1つです。』と温かく紹介されている。

「朝日カルチャーセンター 千葉教室」の公開講座『病気であっても、病人ではない 〜 個性を引き出す「がん哲学」〜』に招待された。「患者さんと対等の立場にたち、その人の命のことだけでなく家族や友人、この経験を通して知り合う他の人の命のことも一緒に考えていくことをモットーとしている医師が開設した「がん哲学外来」。がんにまつわる様々な悩みを解消できる考え方を提供できればと、多くの患者さんと対話し、日々奮闘している様子をお話します。」と、将来と希望を与える紹介がされて

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