樋野興夫ブログ 「がん哲学学校」

第213回「がん哲学学校」
『練達=練られた品性=Character』〜 輝かしき先駆者 と 新時代の形成力 〜

2017年05月01日


『文科省科研費新学術領域研究「学術研究支援基盤形成」生命科学 4プラットファーム「説明会・成果シンポジウム」』(一橋講堂に於いて)に出席した。筆者は、『コホート・生体試料支援プラットフォーム』の『総括支援活動』の連携研究支援者として、「青少年市民公開講座の開催」の担当を仰せつかっている。今年度は、福井県で今秋開催される予定である。まさに、『がん教育』である。

第106回日本病理学会総会(会長:落合淳志 国立研究開発法人 国立がん研究センター、京王プラザホテルに於いて)に参加した。今年のテーマは、『進化する病理学 〜叡智の結集と革新の萌芽〜 』であった。まさに、「10 年後の病理医の役割」を静思する時でもあった。思えば、同じ会場で、筆者が会長を務めた第99回日本病理学会総会 (2010年) が、走馬燈のように甦ってきた。その時、今は亡き恩師:菅野晴夫先生に特別企画『病理の百年を振り返って』をして頂いた。「病理の本質」の精神が、鮮明に甦る今回の日本病理学会総会であった。

日本病理学会総会終了後、神田での「新渡戸・南原賞委員会同窓会」に赴いた。大変、楽しい、有意義な、夕食会であった。『人間と人格の違い』、『練達=練られた品性=Character』(ローマ人への手紙:5章4節)で、話が大いに盛り上がった。まさに、「がん哲学外来」の理念・基軸でもあらう。丁度、同日に『Boys be ambitious ! クラーク離日140周年記念:がん哲学外来カフェ 〜 樋野先生交流会〜』(2017年8月6日、札幌に於いて)のチラシが、札幌から送られて来た。

『「吉田松陰記念 北千住がん哲学外来」開設記念 講演会 〜 勇ましき高尚なる生涯〜』に招かれた。足立区議会議員も出席され、会場は、大盛況であった。今後、足立区で、メディカルタウンを推進して頂ける予感がする。講演会は、『新日本の最も輝かしき先駆者の一人たる吉田松陰』(武士道:新渡戸稲造 著)の再認識の時でもあった。まさに、「過渡期的日本の指導原理」&「新時代の形成力」である。「医療の幕末 から 医療の維新 へ」の歴史的展開の時代到来である。参加者の方からは、「『がん哲学外来へ ようこそ』(新潮新書)から元気をもらっています」との、温かい励ましの言葉も頂いた。大変嬉しかった。

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第212回「がん哲学学校」
新島襄 & Paul Tournier 〜人生の不思議な邂逅の物語〜

2017年04月24日


Educational Seminar in HAKODATE(函館五稜郭病院に於いて)で、特別講演『がん哲学外来〜医療者の2つの使命〜』をする機会が与えられた。講演に先立ち、院内のキャンサーボードが開催され、チーム報告(緩和ケアチーム、がん化学療法チーム、がん相談支援室、放射線治療科、がん登録チーム)、領域別 CB報告(呼吸器キャンサーボード、頭頸部キャンサーボード、消化器キャンサーボード、乳腺キャンサーボード、泌尿器・生殖器キャンサーボード)を拝聴した。病院長・医療者・職員全員の参加で、大いに感激した。素晴らしい病院である。夕食会では、函館の歴史的・現代的意義について、深く考える機会が与えられた。

『新島襄海外渡航の地碑』のある函館で静思した。新島襄は、当時(1864年)禁止されていた海外渡航(アメリカ合衆国)を思い立ち、開港地の箱館に行く。箱館に潜伏中、ニコライ・カサートキンと会う。ニコライ・カサートキンは新島襄から日本語の手ほどきを受け、密航に協力したと言われる。箱館港から米船ベルリン号で出国する。上海でワイルド・ローヴァー号に乗り換え、船中で船長 Horace S. Taylor に会う。1865年7月Boston着。ワイルド・ローヴァー号の船主・A.ハーディー夫妻の援助をうけ、Phillips Academy に入学。1867年に Phillips Academy を卒業。1870年に Amherst College を卒業(日本人初の学士の学位取得)。Amherst College では、後に札幌農学校教頭となる William Smith Clark から授業を受けた。William Smith Clark にとっては最初の日本人学生であり、この縁でクラークは、来日することとなった。そして、密航者の新島襄が、初代の駐米公使となった森有礼によって正式な留学生として認可された。1872年、アメリカ訪問中の岩倉使節団と会い、そこで、木戸孝允は、新島襄の語学力に目をつけ通訳者として、使節団に参加させたのである。

函館往復の飛行機の中で、スイスの医師:Paul Tournier の本を熟読した。想えば、1977年来日の Paul Tournier の神戸(兵庫県民会館に於いて)での講演を、前列で、目の当たりに聴講したのが鮮明に甦る。その時の学びである『医師の2つの任務〜学者的な面 & 患者と温かい人間としての関係を築く〜』が、2008年に始めた「がん哲学外来」の起点である。人生の不思議な邂逅の物語である。

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第211回「がん哲学学校」
『この国の明日を想う』〜「もしかすると、この時のため」〜

2017年04月17日


「がんサロン会津」(主催:がんピアネットふくしま)で、講演する機会が与えられた(会津医療センターに於いて)。会場は満席であった。会津周辺を訪れるのは、猪苗代の「野口英世記念館」訪問以来で何年ぶりでのことであった。

今春入学した順天堂大学医学部大学院生博士課程で、Basic Course『がん学(Basic)』の授業を担当した。{「大変感銘を受けました。」、「非常にユーモアあふれる授業で楽しかったです」、「造詣に富んだお話で非常に興味深く拝聴しました」、「人間性を重視した内容で、とても面白かったです」、「Fantastic lecture」}等々、大変心温まる、勇気づけられるコメントを頂いた。感激した。
California School of Professional Psychology (CSPP:アライアント国際大学・カリフォルニア臨床心理大学院) の日本校臨床心理学研究科の東京キャンパス(文科省指定 大学院の臨床心理学研究科としての「外国大学日本校」)で『「がん哲学外来」こころカフェ』で講演する機会が与えられた。教室は満員であった。

元検事総長:原田明夫氏の前夜式(2017年4月14日、青山葬儀所)にwifeと参列した。多数の参列者であった。「余人を持って代え難し」の故・原田明夫氏の人格には改めて感動した。まさに『この国の明日を想う』人物であった。柳田邦男氏との新刊『人の心に贈り物を残していく』(悟空出版)は追悼記念でもある。

『がん哲学外来創設医師の問いかけ〜人生の価値は、最後の5年間をどう生きるかで決まる〜』(Svenson主催;博多に於いて)で講演する機会が与えられた。患者、市民、医師、看護師、新聞記者など、多数の参加者で、会場は大盛況であった。がん患者との個人面談も行った。スタッフとの語らいの懇親会では、{「がん哲学外来 明太カフェ」の開設、「チャウチャウ犬の風貌」、「リーダーシップの在り方」}等々の話で、大いに盛り上がった。残念なことに、翌日の対馬での『地域包括ケア研修会〜対馬メディカルビレッジの構築にむけて〜』は、対馬空港の霧の為、飛行機が欠航となり、参加が不可能となった。しかし、対馬市 いづはら診療所 所長 桑原直行先生が「もしかすると、この時のため」に見事に代行して下さった。涙なくして語れない想い出となった。

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