樋野興夫ブログ 「がん哲学学校」

第253回「がん哲学学校」
リーダーの「賢明な寛容」〜『情緒のきれいな、品性を備えた 英知の人』〜

2018年06月05日


早稲田大学エクステンションセンター(中野校)での『がんと生きる哲学 〜医師との対話を通して「がん」と生きる方法を考える
〜』全5回連続講座に赴いた。受講者と『がん哲学』(EDITEX発行)『病理学の復権を夢見て〜広々とした病理学〜』 (page90,91)、『専門分野からの哲学者の誕生を 〜「具眼の士」出世 〜』(page 92,93)を朗読しながら、大いに盛り上がった。

『アンテナ型 vs 羅針盤型』の違い、筆者が学位論文でお世話なった、森亘先生(2003年文化勲章受章者)、菅野晴夫先生(2003年文化功労者)についても語った。2人は、共に、病理学者で、まさに『情緒のきれいな、品性を備えた英知の人』であった。『リーダーは、「世界各国の地理と歴史をよく勉強すること。そして、自分の哲学をしっかり持つこと」(キッシンジャー)、そして、『「文明間の対話」が求められる現代、平和のうちに赦し合える「賢明な寛容」(原田明夫)』についても学んだ。充実した時であった。

終了後、受講者の方と、昼食の時を持った。8月企画されている『万座ミュージカル小冊子』出版記念講演会と「池袋カラオケ大会」の打ち合わせを行った。その後、高野みどり先生の企画の放送大学埼玉学習センター(大宮)での『面接授業「がん哲学外来~対話学のすすめ~」』の2コマ目の「がん哲学外来」の講義に赴いた。多数の質問もあり、大変有意義な『授業』であった。

NPOエンデングセンター『「がんを傍らに生きる 死生観と死の自己受容」春のフォーラム2018「がん哲学外来へようこそ 〜 いい覚悟で生きる〜」』(四谷・弘済会館に於いて)に招待された。筆者は、今後の社会教育としての「Quality of Death」の必要性を語った。「『無縁死』が 問題視される現代社会における 葬儀や死後事務等を第三者に託す『葬送の社会化』に関する研究」で、研究助成金も採択されたとのことである。これかの少子化・高齢化が進む日本社会にとって不可欠なテーマとなろう。講演後の交流会にも参加した。皆様の心の優しさ、熱意、使命感には大いに感動した。今後『町田がん哲学外来・カフェin エンデングセンター』が、開設される予感がする。

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第252回「がん哲学学校」
「正常細胞と癌細胞の違いの学び」〜「警鐘的な役割」〜

2018年05月28日


順天堂大学医学部 3年生の授業『腫瘍総論 〜 癌学、癌病理学〜』を行った。キーワードは、「癌学の理解、癌病理学の理解」であり、学習は、「癌と正常細胞の比較について」であり、到達目標は、「癌細胞の形態が理解出来るようになること」である。「癌」とは何か、「癌」はどのようにして起こるのか、を中心に、最新の癌研究の流れを紹介した。「正常細胞と癌細胞の違いの学び」は、「観察力と 洞察力の習得」にもなろう。教育の原点である。

筆者が、代表世話人を務める 「お茶の水がん学アカデミア」 第144回集会(順天堂大学に於いて)に出席した。演題は、『全国規模のがんゲノムスクリーニングに基づく がん Precision Medicine 実現に向けた取り組み:SCRUM—Japanの挑戦』(吉野孝之先生:国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院消化器内科)と『神経幹細胞の可塑性』(島崎琢也先生:慶應大学医学部 生理学)であった。日進月歩の医学研究の 最先端の講演を聴講することは、本当に 日々勉強である。『広く癌 & 病気 を知る』ことは、癌研究者にとっては、『学には 限りないことをよく知っていて、新しいことにも、自分の知らないことにも 謙虚で、常に前に向かって努力する。』の実践である。

日曜日の午前、演題「あなたは、どこにいるのか」(創世記3章9節)の機会が与えられた(千葉県松戸市のインマヌエル松戸キリスト教会に於いて)。『癌細胞の病理』と『人間社会の病理』を語った。『癌細胞の病理』と『人間社会の病理』との両者間の類似性を知ることは、我々に、大いなる知恵を与え、現代社会においても、きわめて示唆に富む、「警鐘的な役割」を演ずるものと考える。「回復への道」を、「細胞の癌化機構の解明」を通して、少しでも理解することが出来れば、病理学者としては大いなる喜びともなろう。

午後も、同じ会場で講演「あなたは病気であっても『病人』ではない」の機会が与えられた。「もしかすると、この時のためであるかもしれない。」(エステル記4章14節)であり、「病気も単なる個性である」は、人類の進む方向であろう。まさに『利己的なHappy vs 利他的な Joyful』の差異でもある。

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第251回「がん哲学学校」
高いレベルの専門性の保証 〜「がんゲノム医療の人材育成」〜

2018年05月20日


筆者は、委員を務める「第43回文京区立
さしがや保育園のアスベスト健康対策専門委員会」に出席した。この度、公害病論文『Environmental Pollution and Related Disease Reported in Japan:- From an Era of “Risk Evaluation”to an Era of “Risk Management”』が、医学雑誌に採択された。時代を超えて新たな環境問題は 生まれ続けるであろう。

筆者が、アドバイザーを務める 平成30年度全国がんプロ協議会総会(東京大学医科学研究所講堂に於いて)に出席した。「いつも 格調の高いお話をいただきありがとうございます。全国がんプロ協議会の際の先生のお話を拝聴し、高いレベルの専門性の保証が必要なことが良くわかりました。」、「先生のお話を お聞きし、がんプロは 様々なアプローチが出来る立場にあるのだということを再認識しました。」等々の、心温まる、メールを頂いた。「がんゲノム医療の人材育成」は、日本国における医療の 重要なテーマとなろう。

「がん哲学外来 花一輪カフェ 開所1周年記念講演会」(八千代市民会館に於いて)に招かれ、基調講演『寄り添う心は言葉を越える』の機会が与えられた。資料には、『寄り添う心は言葉を越える』(『いい覚悟で生きる』小学館より)、『「支える」のではなくて、「寄り添う」』(『病気は人生の夏休み』幻冬舎より)、『死ぬのは確実、いつ死ぬのかは確率』(『末期がん、その不安と怖れがなくなる日』主婦の友新書より)、『いつこの世を去るのか。いのちの期限は誰にもわからない』(『あなたはそこにいるだけで価値ある存在』KADOKAWAより)の文章が掲載されていた。シンポジウム『がんと認知症を
ちょっと考える』は、クリニック院長の司会のもと、シンポジストは「医師、認知症認定看護師、訪問看護ステーション所長、社会福祉士」であり、第2部はミニコンサート(トランペット&エレクトーン)であった。

「日本結節性硬化症学会」の理事長を務める筆者は、「TSC Center of Excellence 2018」(東京国際フォーラムに於いて)に赴いた。『「病気であっても病人ではない&「遺伝病も単なる個性である」』の社会構築の時である。

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