樋野興夫ブログ 「がん哲学学校」

第169回「がん哲学学校」
新しい地平を見る〜あなたのことを想ってくれる人がそばにいる〜
 

2016年06月27日


『越冬隊友の会』記念シンポジウム「5組のご夫婦の対話集:寄り添う〜あなたのことを想ってくれる人がそばにいる〜」(ラジオNIKKEI 「日曜患者学校 樋野興夫の『がん哲学学校』」を、収録された、『「今日」という日の花を摘む』(2016年7月9日 実業之日本社 発行)が、出版されるとのことである。奥様が、がんに罹患され、ご主人の心境が、真摯に語られた、貴重な、家族の良き想い出となる、記念ずべき書物となろう。「軽やかに、爽快に、凜として、生きる」ために、『それでも人生に「イエス」と言う』という文章が、帯には記載され、また、『心がほっこりする「言葉のちから」、ベストセラー「明日この世を去るとしても、今日の花に水をあげなさい」の著者による愛と勇気と生きる希望がわく言葉集。』と、過分な紹介もされている。涙なくして語れない!乞うご期待である。因みに、2016年6月9日出版記念講演会が、開催された『がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人』は、順調な売れ行きで、2刷 が決定とのことである。「カフェと出会った24人」の、広報効果の賜物であろう。

「読売新聞記者で後に衆議院副議長も務めた増田義一」が、1897年6月10日に、雑誌『実業之日本』を創刊したと言われている。「1906年より7年間、第一高等学校校長の職を務め、東京帝国大学教授も兼任。1918年東京女子大学初代学長に就任。1920年国際連盟事務局次長 就任。」であった新渡戸稲造は、1909年『実業之日本』編集顧問に、なっている。「新渡戸稲造 著 実業之日本社 編」には、『逆境を越えてゆく者へ〜爪先立ちで明日を考える〜』、『運命を拓きゆく者へ〜理想を携え、道は一歩ずつ』がある。まさに、『人生と仕事の羅針盤』であり、『新渡戸哲学の真髄』と言われており、筆者も、拝読したものである。

2015年9月20日発行の『こころにみことばの処方箋』(いのちのことば社 発行)は、既に3刷りで、この度、『2016年 おふぃす・ふじかけ賞・受賞作品』とのことで、来週、授賞式との知らせが届いた。本当に、驚きである。受賞理由には、
  1)がんカフェの創始者が、みことばを語る。
  2)がんカフェ運動は、闘病の新しい地平を見せてくれる。
とのことである。それを祝くし、約30年ぶりに、知人からは、お手紙を頂いた。

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第168回「がん哲学学校」
『本の上での先生を持とう』〜「差異と不平等との区別」の学び 〜
 

2016年06月20日


『南原繁シンポジウム〜南原繁先生に学ぶ〜』(主催:南原繁研究会、大中三高会 共催:東かがわ市、東かがわ市教育委員会 後援:赤澤記念財団、香川県、香川県教育委員会、四国新聞社)(三本松ロイヤルホテル)に赴いた。会場は、満員であった。加藤節氏(南原繁研究会代表・成蹊大学名誉教授)『短歌から見た南原繁』、山口周三氏(南原繁研究会幹事・事務局長)『南原繁の「ふるさと」への思い』の『純度の高い講演』は、本当に得難い学びであった。
筆者は、『今ふたたび南原繁〜よき師・よき友・よく読書〜』を語った。東京から、南原繁の末っ子の娘様も出席されており、久しぶりの再会の時となった。

加藤節氏、山口周三氏は、共に、生前の南原繁に接し、まさに、師弟関係である。筆者は、生前の南原繁を知らない。浪人時代に、南原繁が、東大総長時代の東大法学部学生であった人物を通しての、不思議な「間接的な出会い」に始まる。それが、筆者の読書遍歴「南原繁−>内村鑑三−>新渡戸稲造−>矢内原忠雄」のスタートとなった。まさに『本の上での先生を持とう』の心得となった。

日曜日午後の、東久留米での定例の読書会(2007年から開始)の、今回の学びは、『武士道:第14章 婦人の教育および地位』(新渡戸稲造 著・矢内原忠雄 訳)であった。まさに、「差異と不平等との区別」の重要な学びの時であった。

順天堂大学 保健看護学部(三島キャンパス)での学生の講義『がん病理学 & がん哲学』に赴いた。質問および、授業後の全員のレポートを拝読して、真摯な感想文には、大いに感動した。まさに、「教育とは、すべてのものを、忘れたあとに、のこるもの」(南原繁)の言葉が明確に甦った。アメリカで流行している『Facebook症候群』は、やがて日本国でも蔓延することであろう。「その予防・治療の発症前」の対策が、「がん教育の真髄」となる時代的予感がする。

恵泉女学園(新渡戸稲造を師とする河井道 創立)の高校生の授業『がん教育』の機会が与えられた。新渡戸稲造の講義の写真も使用した。その夜は、アメリカ在住の娘夫妻の見送りに、wifeと、羽田空港国際線ターミナルに向かった。

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第167回「がん哲学学校」
「性質の異なった者を容れるだけの雅量」〜自称リーダーへの警鐘 〜

2016年06月13日


『第9回 がん哲学外来 in “桃太郎”がんメディカルカフェ』(岡山大学病院)、『ひだまり がんメディカルカフェ 開設記念講演会』(蕃山町教会)、『がん哲学カフェ in 和気 発会記念講演会』(和気町中央公民館)に、赴いた。多数の参加者あり、会場は、大盛況であった。鳥取県、兵庫県からも、参加があり、大いに感激した。筆者は、「“桃太郎”の現代意義〜“桃太郎”の器量:リーダーの胆力〜」について語った。鬼ヶ島遠征の物語は、子供時代、村のお寺の紙芝居で、よく聞かされたものである。“桃太郎”が、犬・雉・猿という性質の違った(世にいう犬猿の仲)伴をまとめ上げたことを挙げ、世に処する人は、「性質の異なった者を容れるだけの雅量」をもたなければならないと、新渡戸稲造は、『世渡りの道』(1912年 実業之日本社出版)で述べている。とかく、「競争の名の下に、実は、個人感情で排斥をする自称リーダーへの警鐘」でもあろう。

『大澤 聡 × 樋野興夫 対話するいきもの』(多様性を考える言論誌[集英社クォータリー]kotoba(コトバ)[最新号]2016夏号(2016年6月6日発売)が送られてきた。第1回『医療維新に求められる対話学』の副題が、記載されていた。

『がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人』出版記念講演会(主催:日本キリスト教団出版局、OCCがん哲学外来会メディカル・カフェ)が、2016年6月9日(6:30 pm〜)開催された。酒井章行 氏(NHK特報首都圏センター)、大弥佳寿子 氏(東村山がん哲学外来メディカルカフェ 代表)、角田万木 氏(池袋がん哲学外来・帰宅中カフェ)の講演には、大いに感動した。多数の参加者で、会場は、一杯であった。人生の良き想い出となる一時となった。筆者は、『総括』を語る機会が与えられた。新刊『がん哲学外来で処方箋を カフェと出会った24人』は、順調な売れ行きで、重版が決定とのことである。驚きである。

『日本Medical Village 学会』が設立(2016年6月9日)され、出版記念に先だって、第1回理事会が開催された。筆者は理事長とのことである。『日本地域医療連携システム学会』に続き、『医療維新の事前の舵取り』となろう。『一人の人間を癒すには、一つの村が必要である』の実践の歴史的な一歩でもある。

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